頭も良く誰からでも好かれる性格の兄貴は、俺の自慢だった。



歳が離れているせいか、小さい頃から兄貴の後ろを付いて回り、兄貴もそんな俺を可愛がってくれて、よく遊んでくれてたっけ。


兄貴の優しい声。

ガキみたいに笑う仕草。

意外に、泣き上戸な所。

そして、暖かな掌ーー



そんな兄貴の、全てが好きだった。