日陰の無い非常階段には逃げ場がなく、照り返してくる光に、ただただ、目を細める事しかできない。



そして、さっき開けたばかりのアイスがもう棒をつたって垂れはじめ、俺の手を最悪なものにしていた。



「えんがちょダネ。」


舌足らずなぺぃちゃんが、こぼれ落ちるアイスを見つめながら話しかけてくる。

だらしない口が、半開きだ。