「勝手にしなさい!」

その瞬間、肩に向かって投げつけられるキーホルダー。

床に落ちたキーホルダーを慌てて拾い上げた時には、母さんはリビングから走り出ていた。



母さんと入れ違いに向こうの寝室から父さんがやって来て、溜め息をつきながらタバコに火を付ける。

「ーー母さん、
泣いてたぞ。」