ちょうどその頃……。
「花梨ー!今日一緒に帰れるの?」
「ごめん、今日再テストと部活……」
話しかけてきたのは花梨と10年ほどの付き合いがあって親友である城之内亜果利だ。
もう泣きそうだ。
定期テストはともかく、小テストというものほとんど全部再テストに掛かりまくる毎日だった。
得意な天文学はまだ理科の範囲に入っていなかった。
「また掛かったの?先輩に教えてもらってるはずなのに?」
「教えてもらってるよ……でも苦手なんだもん……」
最近会えてなくて花梨は寂しかった。
まぁそれはバカな私のせいなんだけどね。
そんな事を考えてると涙が本当に出そうだった。