やっぱり、わたしは駄目だった。


 スイを傷つけるのは、出来ない。

 だから、あの文化祭の夜、わたしはきみから姿を消しました。いきなり消えないよねって、スイは何度も聞いてきたのに、答えられなくて、ごめんなさい。

 きみを忘れるって、思ったのに。

 やっぱり、どこかで、忘れられなくて。


 ごめん。

 ごめん、ごめんね。








 どうか、忘れられないわたしを許してください』