「……え」 目が覚めた俺は、教室から出ると───真っ先に、目についたのはさっき俺が窓ガラスに書いた文字だった。 『逢いたい』 そう書いた、文字のすぐ下。 丁寧で、か弱い、細い線で小さく書かれた文字。 『忘れないで』