〜side如月美桜〜

私は、今すごい所にいる。
まぁ、すごい所でも、崖の上とか・木の上とかではなく、普通の教室なのですが

今、私がいるのは教室の前…なのですが今、私はいけない所にいる感覚しかないからです。

だ…だって、こんなはやくから来ているのに、もう先に来ている人がいてこっそり入ろうとしたら、急に

「好きなんです」

そう、聞こえたからだ。
(な…なんで今ここで告白してるのよー
普通は放課後とかにするものじゃないの‼︎)

「・・・ごめん」
いろいろ、思っていたら知ってる声がした。

(ま…まさか、この声は)
恐る恐る、ドアの隙間を見て見ると、

(やっぱり)
そこには、私が予想した通りの人がいた。


その人物は、高野勇士だった。
(やっぱり、あいつってもてるんだな〜
・・・って、脳天気に考えてる場合じゃなかった…どうしよ)

ふと、思いついたのは私の学校で一番大好きな場所だった。

(そうだ、せっかくだし…)

そう思って、私は校庭にでた。
学庭のそばにある非常階段の上に行った。そこは、私しか知らない秘密の場所。
鍵とかないから、ときどきここにきている。その、一番上の所がすごく眺めが良くて、風も気持ちいい。でも、今は夏だから、太陽がすごく暑い。

「まぁ、いいや」
一番上に行って、私はカバンの中からケータイを取り出した。そして、自分の好きな音楽を聞いた。

♪〜

ふと、音楽を聞いていたら、さっき見かけた告白のことを、思い出した。

(やっぱり、あいつモテるんだ。だったら、別に私に構わなくていいのに)

ー美桜ちゃんー

ハッ!

(やっぱり、高野って似てるのかな)

「・・・ダメダメ、そんなこと考えちゃ」

キーンコーンカーンコーン

チャイムの音がした。
(やば‼︎)

そう思って、急いで階段からおりて教室にむかった。
走って教室にむかった。

「遅れて、すみません!」
そう言ってドアを開けた。

「遅刻だぞ〜」
「は〜い」

私は、自分の席に座った。

「珍しいね、美桜が遅刻だなんて」

さつきの声がしてそっちをむいた。

「少し、考え事してたら、遅れた」

「考え事って、お前に考える脳みそがあったのかよ」

前を向くと、体が横を向きながらそう言ってきた、高野がいた。

(いやいや、だれのせいだと…)

その、言葉を抑えて

「どうせ、私はバカですよ」

そう言ってあげた。

そのあとは、言うまでもなく、いつもの日常だった。