〜side如月美桜〜
7月7日[土]
今日、私は決意をした。
それは、自分の想いを全て母さんに伝えること。ちょうど、母さんも休みだからこの気持ちを伝えられる。
私は、服に着替えて下へいった。
トンットンッ
ドキドキ
自分の足音と心臓の音がすごくきこえる
でも、前みたいに怖くは、なかった。それは、夢を見たからだ。その夢は、家族でたくさん会話したり楽しんだり、勿論母さんも父さんも、そして弟もいた。それは辛いことだけど、そこには高野が居てくれた。それが、すごく心に残った。
だから、
(大丈夫!)
そう思って、居間のドアを開けた。
ガチャ
ドアを開けたら母さんがいて、私はゆっくりとそっちへ歩いた。
「か…母さん」
母さんは、テレビを見ている。だけど、私はそれに負けないくらい、声をだした。
「・・・」
でも、母さんの返事はこなかった。
「ねぇ、母さんてば」
「うるさい。あんたに母さん呼ばわりされたくないのよ」
ドクッ
(大丈夫、大丈夫)
その呪文みたいな言葉で、私は怯むことなく母さんに話しかけた。
「だったら、人の話し聞いてよ!」
反撃するとは思って無かったみたいで、母さんは驚いた表情をした。でも、すぐに冷たい顔に戻った。
「なによ。別にあんたとなんか話したくないのよ…人殺しが」
ズキッ
そう言われて、心臓になにかが刺さったような感覚になった。
(でも…)
「人殺し、人殺しってさ、全てが悪いってわけじゃなくない⁈
私は、勿論悪いけど、母さんたちだってなんで、大貴から目を離したの。だから母さんたちも悪いと思うんだけど!」
私は、逆ギレのように母さんにいってやった。
「なっ……」
そこで、母さんは黙ってしまった。