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『なんでっ…‼︎』


ダンッと空の真っ白いベッドを殴る。


あたしの怒りに背後にいた彼らの肩が跳ねたのがわかった。


けどそれでも自分が止められない。


この感覚、久しぶりだ…。


けど前よりだいぶ酷い。


理由なんて簡単にわかる。


ーー彼女が、いないから。


お互いを埋めて、支えて、愛していたのに。


半身といって過言でない彼女が、いなくなってしまった。


痛みにも似た怒りが全身を支配する。


『…探せ…。』


『…っ、おい!』


あたしを止める声を払い、壮絶な怒りと殺気を纏ったまま振り返る。


『探せ‼︎‼︎』


あたしの声を引き金に、彼らが部屋を飛び出した。



『…なんで…。』


幾分か落ち着いた声で呟くと、奴はいつものように背中を撫でた。


『…泣くんじゃねえ。
きっと、ーーは見つかる。』


安心させようと確信をもった声で言ってるんだろう。

コイツだって不安なんだろうに。

コイツの、こういう優しさに何度救われただろう。

何度、涙を零しただろう。


『っ…うん…。』


なんで君は、トナリニイナイノ…?