「美桜～ごめん待った？
トイレ行ってたら、人混みでさ…
あれ？この人達知り合い？」


「ううん、違うよ！
場所聞かれてただけ！」


「そっかー
もう話終わったんだろ？
ならそろそろ行くぞ」


「うん」


私は工に目で訴えた。
工、私の伝えたかった意図を理解してくれたのかな？

テレパシーってスゴいね。


「おい、ちょっと待てよ」


「何ですか？」


私達はその場から直ぐ様去ろうとしたのに…
男二人組はそう簡単に私達を解放しなかった。


「良いところだったのに、邪魔してんじゃねーよ！
ふざけんな」


「はぁ？俺の女に手出していいって誰が言った？
誰に許可もらったんだよ？
所有者俺だぞ！
俺に許可もらわねぇと、美桜に指一本触れさせやしない」


「歳上に向かって何だよ？
学校にチクろうか？」


「はぁ…
話をする気力もない

いい歳して、若者にもいいお手本にもならない、ある意味幼稚なんですね」


怒りを爆発させた男二人組の一人が、工の頬を殴ろうとした。

ここは殴られる前に逃げなきゃ！ってそう思っていたのに…。




同じ事を考えていた人が、もう一人ここにいたみたい。