「可愛い」


そう言って工がくしゃっと私に笑って見せた。

それからと言うものの…
たこ焼きを食べ終え、少し寄り道をしながらも大手のショッピングモールに到着する。


「着いたな
すごい人で溢れ返っているけど、絶対迷子になるなよ?
俺から離れない為にも、ほら手出せよ!」


「はい…!」


そして私は迷子にならない為に、工と手を繋ぐ。


工って、本当に優しいんだね…

迷子にならない為にも って、絶対私をバカにしてる。

悔しい!!!


確かに私は方向音痴だし、電車や地下鉄で遠くまで行けないよ…


だって、迷子になるから。




工は私のことを全てお見通ししているんだね…。


私ってそんなに分かりやすいかな?