また、夢に見ていた楽しい3人の生活がはじまって、皆から、人が変わったといわれるようになった。相当幸せそうだっていわれる。
考えてみれば、前より笑顔になったかもしれない。

「美愛ァァァ」
「どうしたの?ユラ~。」
「だって美愛が佐川君たちに取られたんだもん。悲しいよ。」
「えええ??ごめん。でも、こうやってはなせてるからいいじゃん。ねっ!」
「うん。  じゃないの!!放課後も一緒帰ってくれないじゃんー。桃内君もひとりじめするしー。」
「ご、ごめんってば~。今日一緒帰ろ?ね?」

ユラの好きな人は星樹。その気持ちもわかる。あの優しさとさわやかさは好きにならない人はいないと思う。前は、星樹とあまり話せなかったから、ユラに協力できなかったけど、今はユラと星樹を一緒に帰らせたり、メアド交換させたり、いろいろしている。

「星樹にもう告っちゃいなって。応援してるから。」
「エェェェ?!だって桃内君は美愛のこと好きそうだもん。無理だって~。いつも美愛は桃内君と話せていいなぁ。」
「いやいや、知ってる?星樹ユラのいないトコでいっぱい話してんだよ!絶対成功するからって~。」
あ、顔赤くなった。可愛い。
「ちょっ、そんなことないよ。告るかは考えるから、待って~」
あはは。ユラはからかうとおもしろい。

その日の放課後、一緒にユラと帰ろうと、下駄箱のところに行った。
すると、廊下の柱の陰に、誰かいるのが見えた。