走って走って、粋が切れたところで、廊下から、いきなり冬弥と星樹が出てきた。
「どうした？そんなに息切らして走って。」
「だいじょうぶ？」
「あっ、あのね・・・。」
すべて２人に話すと、やさしくうなずきながら聞いてくれた。
「アイツ、しつこいな。」
「そうなの！！嫌いよ。」
「ハハハ。そんなにハッキリ言うなよ。」
すると、ちょっと沈黙があった。
「美愛が一番好きなのは俺なのに・・・先に告りやがって・・・。」
「冬弥、何か言った？」
「いや、何も。」
「そっか。ごめん、今日ユラと帰るから、よろしく～。」
「おう。またな。」
「うん、じゃあね。」
「じゃ、バイバイ。」

走って下駄箱に向かうと、
「ごめん、遅くなった～。」
「ううん。全然いいよ。」
「帰り、いつものカフェに行こう。」
「もう遅いからダーメ。もうすぐ考査なんだから、帰って勉強しなさい。」
「えぇっ？！ユラ厳しいっ！！」
「ささ、早く帰るぞ。」
「むー。」


やっぱり、私の親友は優しくて厳しくて悩みも聞いてくれて・・・。
家族みたいな存在。最高だよ。
甘くて優しいミルク味の私の大切な親友。大好き。