「……ねえ、お母さん、私は騙されないよ。
零は死んでなんかいないんでしょ、ドッキリなんでしょ。
お見通しだよ。
……ねえ、お母さん、嘘、嘘だって言って。
嘘だって言ってよォ〜〜〜〜〜〜〜〜〜……!!!」
お母さんに突っ掛かって、言う。
そうだ、嘘に決まってる。
人をバカにして。
いつもいつも、人をいじって、面白がって。
……いつも笑って。
いつもいつも笑って。
いつもいつも一緒にいたくて。
いつもいつも電話して。
いつもいつもラインして。
いつもいつも一緒にいるって、約束して―――――――――……。
「ふぇ…………、く、れ…おぉ…………。
ひっく、ひっ、零………………。
れ……ひっく、お……ひぇ、く。」
「柚子希……………。」
お母さんが優しく包み込んでくれた。
私は泣いた。
泣いて泣いて、涙が止まらなかった。
お母さんも、色々と気を使ってくれて、高級メロンまで出してくれた。
でも、まずかった。
いくら高級でも、この程度かって位に。
甘いはずの高級メロン。
涙で、しょっぱい味しかしなかった。