「今日はお疲れ様!
これからは遠慮なく私に話してね!」


そう書いてあった。


「ありがとう!今日は本当に助かったよ!」


俺は綾にメールを送ってから、

目を閉じた。


目を閉じると、

今日のことが鮮明に思い出されてきた。


前みたいに、

何かを忘れているなんてことは全然なくて、

まるで治ってしまったかのように思えた。


しばらく目を閉じていたら、

携帯の着信音が鳴った。


それは、

綾からの電話だった。


「もしもし?」


俺は、

すぐに電話に出た。


「綾だけど…」


「画面見ればわかるよ!」


俺は、

笑いながら言った。


「そうだよね!はは!」


綾が笑って返してくれた。


「で、どうしたの?」


「あのね…
今日私、学校に早く来たでしょ?」