「そんな訳ないじゃん!」
「え!?」
俺は耳を疑った。
どういうことだ?
頭の中が混乱してきてしまった。
「綾に彼氏さんがいるわけないじゃん!
できたら奇跡だって!」
綾が、
言っている言葉を理解するまでに
数秒ほどかかった。
「本当に……?」
「うん。」
俺は、
満面の笑みになった。
すごく嬉しかった。
「でも、
どうして私に彼氏さんがいると思ったの?」
綾が俺に尋ねてきた。
綾は本当に可愛い顔をしている。
性格だって本当に優しいし、
いない方が不思議なくらいだ。
「ん?
ただ何となくだよ!」
俺は焦って言葉が思いつかず、
そんなことを言っていた。