「そうだ!
私が忙しくない時は、
手伝ってあげる!!」
綾の優しさが伝わってくる。
俺は、
凄くうれしくなった。
「ありがとう」
今日も一日は
あっという間に過ぎて行った。
今日はあんまり話せなかったな……
そんなふうに考えながら、
俺は変える準備をしていた。
その時、
綾が俺に小さな紙切れを渡してきた。
「これ、
私の携帯のアドレスと電話番号なんだけど……
良かったら受け取ってくれないな?」
「俺に?」
俺は信じられなかった。
これは夢なんじゃないか?
そう思うくらい嬉しかった。
「ありがとう。
でも……」
俺の表情が暗くなった。
そこから続きを言うのが辛くて、
止めてしまった。
言ったら、
本当に現実を受け止めなくてはいけない。
俺は、
それが怖かった。