綾……。



もう口も動かなくなって、

心の中でつぶやいた。


みんな……

ありがとう………。



そう心のなかで言って、

目を閉じた。


ゆっくりと視界は

暗くなっていった……。


暗くなった

視界のずっと先に、

小さな小さな光が見えた。


その小さな光は温かく、

周りを照らしていた。


俺はゆっくりと、

その光に向かって歩き出し、

少しづつ足を速めて

走っていった。



そして俺の体は

その温かな光に

包まれていった……。