ずっと話していても、

思い出の数は多すぎて、

話題が尽きることなんてなかった。


ずっと話し続けてられる。


そんな感じだった。


これ以上話していたら、

井上先生に迷惑がかかるから、

俺はみんなに言った。


「そろそろ遅いし、帰ろっか?」


俺がそう言うと、

みんな俺の意見にのって、

帰る支度を始めた。


俺は教卓の上に座って、

教室を見回していた。


壁に張られた賞状。


誰かが張った写真。


俺たちが一年間、

勉強してきた机。


やっぱり、

どれにも思い出が

たくさん詰まってた。