さっきまで

あんな顔してたのに。


『さすが大人だな』


そう思った。


クラス中の生徒が

ざわざわし始めた。


「じゃぁ、鈴木。
みんなに言いたいことでも。」


そう言って、

井上先生は俺にふってきた。


「えっと。井上先生が言った通り、
転校することになってしまいました。」


「修、どういうことだよ〜!?
もっと早く言ってくれても良かったのに。」


あちらこちらで

そう言う声が聞こえた。


「ホントごめん!!
急に決まっちゃってさ。」


「修、俺奈央と一緒に遊びに行くし!!」


一輝が奈央を

ぐっと引き寄せて、

大きな声で言った。