教室の前まで行くと、

井上先生が俺に言った。


「私が呼んだら入ってきて。」


そう言って、

井上先生は教室に入って行った。


その時、階段の方から

二人の生徒が近づいてきた。


見慣れた二人の姿。


「朋樹、一輝!!」


俺は二人の方に

手を振って呼んだ。


「っしゅ、修!!」


二人は走って

俺の方にきた。


俺が笑っていたから、

二人とも笑顔で

俺の所にやってきた。


作り笑顔だってことくらい、

俺らの仲なら

互いにわかってるんだけど。