だって、

朋樹は一度も

疲れたようなそぶり

見せなかったし、

そんな決心をしているなんて

教えてくれなかったから。


「朋樹……悪いな。
俺、朋樹の夢、
叶えてやれそうにないや……。
本当にごめんな……。」


電話の向こうで

鼻をすする

朋樹と一輝の声が

聞こえた。


「俺だって、
俺だって……。」


一輝も泣きながら、

俺に話し始めた。


俺の行動に、

性格に

たくさん救われたこと。


半端な俺を変えたのは修だ……と。


俺は修を尊敬していた、

憧れていた……と。