「修……。」


二人の沈んだ声が

聞こえた……。


「ちくしょう……
間に合わせられなかった……。」


朋樹の悔しがる声が

聞こえた。


「俺、修を助けてやりたかった…。」


俺の知らなかった

朋樹の気持ち。


気付けなかった

朋樹の覚悟と努力。


それが聞こえてきた。


朋樹は昔から

医者になりたかった。


だけど、

大きくなるにつれて、

それがどれだけ難しいか

知っていった。


何度も

諦めようとしたこともあった。