どこかに遊びに行ったりは
できなくても、
俺は全然不満などなかった。
むしろこうやって
笑って過ごせる毎日に
心から感謝していた。
新年を迎えてからの冬休みは
長くも続かず、
すぐに新学期が始まった。
俺の記憶が少し戻ったことを
みんなに伝えて、
久しぶりにみんなで
学校に行くことにした。
学校に行くまでの道には
雪が所々に現れて、
本格的な寒さを
物語っていた。
寒さで震えながら
学校に行って驚いたのは、
本当に『受験』という雰囲気に
包まれていることだった。
年末にも受験の
雰囲気はあったものの、
ここまで受験一色
といった感じではなかった。