その言葉は

自分に言い聞かせているようにも聞こえた。


「私は修君を信じる!
今は忘れちゃってるかもしれないけど、
きっと思い出してくれる。
例え思い出してくれなくても、
私は修君のことを想い続ける。
私のことを覚えてなくても、
修君は修君だから。
修君は私にとって大切な人だから……。」


俺は二人の会話を聞いて

驚きが隠せなかった。


俺は今の話と、

今までのことを

思い出しながら考えてみた。


するとそのすべては繋がり、

全てのつじつまがそろっていった。


俺は落ち着かないまま、

来た道を引き返し、

病室に戻っていった。


病室に着いたら俺は

頭から布団を被り、

さっきの話を

もう一度思い返していた。


二人は俺にとって大切な人…?


なのに何で俺は二人のことを何も覚えていないんだ?