でも本当は、

みんなが大きく成長していく姿を見て、

自分も大きくなっているんだって

誤解して、

それに満足していた。


周りにみんながいなくて、

一人になれた時にやっとわかった。


俺は本当に弱くて、

小さな人間だった……。


二年の入学式の日から

何も変われていなかった。





ガラガラ-

病室のドアが開いて、

綾が病室に入ってきた。


俺はその姿を見て、

嬉しくなる。





良かった……

綾と一緒に入れることを-

綾に会えることを-

嬉しいと思える自分がいて。