手で顔を追って

目に見えるのは

真っ暗な世界だけだった。


俺にはどちらの景色も

耐えられなった。


自分が消えていきそうな

そんな不安と、

自分を包み込み、

心の中から広がっていくような

そんな孤独感が

どんどん膨らんでいき、

俺は目を開けるのも

嫌になっていった。


そして俺は目を閉じて、

必ず涙を流すのだった。


ちくしょう……。


何も変われていなかった……。


俺は結局弱いままで、

小さいままで……。


みんなが少しづつ未来に向かって

歩いている姿を見て、

自分も未来に向かって

歩いているんだって

気持ちになって。