祭にいく準備を終え、
部屋を出た頃には日も暮れて、
祭に行くのに
ちょうどいい時間になっていた。
綾と、未紀と、奈央は
あらかじめ三人で
この祭りのことを
先に調べていたのか、
しっかりと浴衣を持ってきていた。
俺たちは浴衣姿の三人を見て、
思わず見とれてしまった。
「奈央…やばい…。」
一輝は顔を真っ赤にして、
奈央の浴衣姿を見つめていた。
「そんなに見ないでよ!
恥ずかしいじゃんか!」
奈央は照れて
そう言っているが、
顔は満面の笑みで
本当に嬉しそうだった。
そしていつものように、
二人はじゃれ合っていた。
横を見てみると、
朋樹と未紀も
変わらないような感じだった。