俺たち代表選手が

運動場の前方に集まり、

第一走者はトラックに並んだ。


俺は渡されたバトンを

しっかりと握り、

始まりの合図を待った。


数秒の沈黙が

異常に長く感じられる。


緊張に包まれた中、

スタートの合図が運動場に響いた。


俺は最初から全力で走り出した。


でも全力で走っても

差をつけれないほどの

選手ばかりだった。


俺はあまり差をつけることは

できなかったが、

一番最初に朋樹に

バトンを渡すことができた。