もちろん俺たちのクラスの選抜には、
俺も朋樹も一輝も
選ばれている。
悔しくもアンカーは
一輝に取られてしまったが、
俺は第一走者として
走ることになった。
そして始まった体育祭。
午前の競技も
順調に行われていき、
暑い中、盛り上がっていた。
午後の競技も
あっという間に過ぎ去り、
いよいよ俺たちのリレーが
やってきた。
俺が緊張を隠せない表情でいると、
綾が俺に声をかけてきた。
「頑張って!応援してるから。」
俺はその一言で
一気に不安は吹き飛んだ。
『絶対に一番早くバトンを渡す!』
そう心に誓い、
朋樹たちの方へ走って行った。