綾のその言葉を聞いて、

俺はすごく嬉しくなった。


嬉しくなった俺は、

考えるより先に、

口を動かしていた。


「今から会えないかな?」


そう言うと、

電話の向こうで綾が

嬉しそうに返事をした。


俺は綾と電話で少しだけ話してから、

青西公園で会う約束をして、

電話を切った。


携帯と財布を

ポケットに入れて、

俺は家を飛び出した。


走って駅まで行き、

急いで青西公園に向かった。


一秒でも早く

綾に会いたかった。


そんな気持ちが

俺の体を動かしていた。