「笑うなって!!」
俺がむきになってそう言うと、
綾や朋樹の彼女の未紀まで笑いだした。
「もういっか……。」
俺はあきらめながら、
小さくため息をついた。
こうやって、
何気ないことで
笑い合える友達って良いな。
俺は心からそう思った。
そんなことをしているうちに、
昇降口の周りにいた人たちは
校舎の中に消えていき、
張り紙の周りには
少しの生徒しかいなかった。
「私、見に行ってくる!」
そう言って未紀は真っ先に立ちあがり、
走って張り紙を見に行った。
張り紙に書かれた名前を
指でなぞりながら、
張り紙の端から順番に見ていく。