俺は、
綾を家まで送ってから
家に帰ると自分の部屋に走っていった。
そして、
机の中から一冊のノートをとりだした。
俺は今日、
一つの決意をし、
一つの習慣を始めた。
俺が俺でいられる時間が
いつまで続くかわかんないけど、
だけど、
俺が俺でいられる間は
俺らしく生きていこうと。
そして、
俺はこの日から日記を書き始めた。
俺が俺として生きた証を残すために。
最初の1ページ目に
今日のことを書いた。
『10月22日
今日、病気のことを綾に伝えた。
綾は俺のすべてを受け止めてくれた。
そして、
あの温かくて、
優しい笑顔を俺に向けてくれた。』
日記を書くと、
今日あったことがもう一度
蘇ってきて
とても嬉しくなった。