これから二人で対戦…いや、対決と言ってもいいでしょう。
ただし、あなた達が想像しているような、ただの対決ではありませんよ?

制限時間は2時間。
どれだけの人を殺せるか競い合って下さい。

場所や殺し方は自由です。
ゲームの選択画面から選んで下さい。


途中、リタイアはできません。
では、始めます。

―――――――――――――
“スタート”と表示される画面。そして直ぐにそれは俺の部屋へと変わった。

いつ、何処にカメラを設置したのか?というくらい、俺の部屋そのもので…思わず部屋中を見渡てしまう。

ついに始まってしまった対戦…いや、対決だと言ってたな…そんなのどっちだっていい。

ゲームが始まってしまった今、俺は本当の犯罪者になってしまうのだろうか…?
もし警察にバレたら?
いや、きっとそれはないだろう…所詮ゲームなのだから…

ゲームなんかで人を殺せるはずがない…しかし、康太の右腕を俺がゲームで奪った事は事実だ…もしこれもそうなら…

そう考えている間に、画面には“Kouta:4”とその下に“Takumi:0”と表示されていた。

俺が考えている間に康太は4人も…!?
一体、誰を殺したと言うんだ!?画面には二人の殺した人数、そして制限時間だけで、殺した相手までは表示されていなかった。

どんどん増えていく康太の数字…

もう考えてる暇はない!こんなゲームなんかさっさとクリアして終わらせてしまおう…

俺は、何としても康太に勝たなければならないんだ…!!