すぐに指示が出ると思ったが、画面には“Error”と表示され、その下に

参加者1名

人数が足りません。

参加者が増えるまでしばらくお待ち下さい。


と書かれてあった。

意味が分からない…レベルごとにゲームの内容まで変わるのか?
参加者って…他にこのゲームを持つ者がいるってゆうのか…?

俺は疑問だらけの頭を抱えつつも、参加者が増えるのを待つ事にした。

すると――――


――コンコン

ドアをノックする音が聞こえた。

「はい」

ドアを開けると母が荷物の様なモノを持って立っていた。

「何?」

俺がそう言うと、「これ」と言って持っているモノを差し出す。

「さっき女の子があなたにってこれを渡してきたんだけど、あなたの知ってる子?」

女の子…?


そんな知り合いいたっけ…?

「知り合いじゃないなら捨てとくわ」

何も言わない俺を見て察したのか、母は荷物を持って階段を降りて行く。

俺も部屋に戻ろうとしたが、やはり荷物の中身が気になって母を呼び止めた。

「母さん!!」

最後の一段で母は足を止め、「どうしたの?」という顔で振り返る。

「それ、渡してきた子ってどんな子?」

俺はある事を予想していた。
そして次の母の言葉でやっぱり…と思った。

「ぇえ…っと確か、髪の毛が肩より下で…背は130cmくらいの子だったわ。それがどうかしたの?」

「その子、春樹の妹!だからその荷物、俺に頂戴!!」

「あら、そうなの?春樹くん、妹いたのね。それなら春樹くんの代わりにあの子が持って来てくれたのかな?はい、これ」

「サンキュー」

俺は荷物を受けとり、部屋に戻って行った。