俺は考えながらも、テーブルに並べられた味噌汁とご飯を食べた。

「物騒な事件ねぇ…巧、あんたも気をつけなさいよ?」

自分の分を並べ終えた母が、ニュースを見て心配そうに言う。

それに返す言葉が見つからなかった俺は「あ、ああ…」と躊躇いながらも返事した。

朝食を食べ終え、寛いでいると、携帯が鳴った。

電話だ。

確認すると、知らない番号からだった…

俺は無視して電話が鳴り止むのを待った。

しかし、いつになっても鳴り止まない。

俺は不思議に思いながらも電話に出た。

「はい…」

すると、ボソボソっと何かを言った。

「え…?」

俺が聞き返すと

『後5分…』

と不気味な女の人の声が聞こえた…

「え…?」

思わずもう一度聞き返す。

『タイムリミットまで後5分…』

タイムリミット…!?
な、何だよ!?
タイムリミットって…

ゲームの事か!?
いや、レベル1はクリアした…

だったらタイムリミットって何の事だよ…!?

悪戯か?


「あ、あの…タイムリミットって…?」


俺が聞くと、何も言わずブチっと電話の切れる音がした。

受話器ごしにはプープープーと音が鳴る。

やはり悪戯だったのか?

しかし、“タイムリミット”ってのが気になる…

後5分…

5分て何の事だ!?

電話の相手は誰だったんだ!?

何故俺の番号を知っていた!?


「――――!?」

まさか…!!
俺は何かを思い出したように急いで2階に上がり、部屋へと向かった。