その瞬間、ブチブチブチっと腕のちぎれる音と、プシューっと血が吹き出る音がした…

康太は泣き叫び、段々意識が無くなっていくのが分かった…
そして最後の力を振り絞って人影に向かって何かを言った…

「ぐはっ…やっぱり…お前が…」

血を吐きながらもそう一言残し、康太は真っ赤な血の海の中で息を引き取った…

それと共に画面に“レベル1 クリア”と表示された。

さっきまで抑えられていた手も離れ、コントローラーが下に落ちた。

俺はクリアなんてどうでも良かった…

それよりも康太が死んだ…


俺が…康太を…


殺した…?


「そんな…俺が…俺が…」

俺は、少しでもこのゲームが欲しいと思った自分を酷く怨んだ…

こんなゲーム…やらなければ良かった…

知らない方が良かったんだ…

自分の命の為に仲間を犠牲にした…


俺だってこんな事になるならやらなかった…

でも…この事実はいくら悔やんでも消えない…


これから俺はどうすればいいんだ…?