「スゥー…ハァ…」

俺は今、選択肢の“レベル1”に矢印を向けたまま中々ボタンを押せないでる。

そして深呼吸をし、ついにボタンを押した――――――


押すと共に、見慣れた景色が映し出されたそこは、俺の家の真ん前だった…

絵や写真なんかじゃない…

まるで外からビデオカメラで撮影しているようだ…

そして指示が画面に映し出される。

――――――――――――――
24時間以内に○○病院の305号室へ行って、ベッドで寝ている男の右腕を切断せよ

――――――――――――――
「なっ…」

俺は驚いて言葉が出ない。
○○病院は俺の家から歩いて10分のとこにある病院…
しかも305号室といえば、右足を切断されて入院してる康太がいる部屋…

「いったいどうゆう事だよ!?」

俺がこのゲームで切断すれば実際に康太の右腕も…

「……考え過ぎだよな…そんなたかがゲームで…ありえねぇよな…」

考えてもしかたない、やらなければ俺が殺される…
とりあえず、学校が終わってからにしよう。

俺はセーブをし、学校へと向かった。