目が覚めたのは次の日の朝だった。

手にはあのゲームソフトが握られていた。

やはりあの出来事は夢だったのか…?

しかし、その考えを打ち消すかの様に手にはきっちりあのゲームソフトが握られている。

気を失った後、俺はどうなった?あの女はまだ玄関に居るのか?何故俺は今ここに居る?誰が運んだ…?あの女か…?

「な、何言ってんだ俺…んなわざわざあの女が運ぶ訳ねぇだろ…苦笑」

じゃあ一体俺は…




誰にどうやって…




運ばれたんだ?


そうこう考えてる間に何処からかスーっと風が背筋を横切った。

ぶるっと一瞬震えた。辺りを見渡すと閉まっていたはずの窓が全開になっていた。

何だか怖くなって閉めに行くのも嫌だったがゆっくり手を伸ばし、窓まで手が行くと一気に閉めた。

「ふぅ~…」とため息を付き、未だ手に握ったままのゲームソフトを見た。

「捨てても戻って来るって事は俺にこれをやれって事か…?」

「そうだよ。巧くん」

「?!?!」

な、何だ今の声…子供の声…?

何だか良く分からないが、とりあえず恐る恐るゲームソフトをゲーム機に挿入する。

しばらくそのゲームソフトを眺め、恐怖心と共にある決心をした。

「ふぅ…」

呼吸を整え、スイッチを押した…

その瞬間、真っ暗な画面から明るい画面に変わり、『DETH』と書かれた題名が出てきた。
バックに映る絵はリアルにも実物の教室の様な物が映っていた。

「これ…どっかで見た事あるような…」

そう、その教室は何処か…面影のあるような感じだった。

とりあえず、ゲームの説明を見よう。