「…ん」
朝…?
足の辺りに何か違和感…。
ってあれ⁉︎
抱いてたはずのなこがいねぇ。
起き上がって、布団をめくる。
俺の足元には小さい物体。
なこ…。
なんでこんなとこで…。
とりあえずなこをベッドの中心に移動させ、布団を着せた。
仕事…。
なんか、なこを置いて行くの、気が引けるわ〜。
連れてっちゃう?
でも、それってスキャンダル?
「ん〜…」
「起きたか?なこ?」
「淳…」
ヤバイ。
寝起き可愛い〜。
って違ぇーよ‼︎
「なこ、俺仕事行くけどどうする?」
「あたし帰る」
「どこに?」
「………」
帰るとこねぇのな。
「帰るとこねぇんなら、ここにいれば?」
「…ん」
「俺、掃除嫌いだから、掃除よろしく。で?今日はどうする?」
「お仕事…淳、社会人?」
「お前、俺のことマジ知らねぇの?」
俺、実は知名度低い?
軽く凹む…。
「…ごめん?」
「ま、イイや。今から知ってもらえば。とりあえず今日は留守番。できっか?」
「うん。掃除、がんばる」
素直じゃん。
そんなこんなで、俺となこの共同生活は始まった。