風呂から上がると、まだ寝ている女。



コイツなんであんなところに…?



寒そうな格好して、女一人で、真夜中に。



まぁ、そんなことはどうでもいい。



とりあえずコイツをどうするか、だ。



「………ん」



起きたか?



身じろぐ女。



「ココ…どこ?」



高くて小せぇ声。



なんか甘い感じ。



でも、感情のない声だ。



「お前、道で寝てたんだ」

「……誰?」

「通行人?」

「どこ?」

「俺んち」



無表情で俺を見つめる女。



開いた目はデカくて、猫みてぇ。



顔はマジタイプだけど、体が貧相すぎる。



「…喰われる?」

「は?」

「ヤルの?」



コイツ何…。



そーゆー系?



家出少女的なやつ?



身体売っちゃってる的な?



「別に食わねぇよ」

「………」

「信じねぇならイイや。…お前、名前は?何歳?」

「…なこ」



なこ?



名前、なこっつーのか?



「俺は淳。二十歳だ。お前、家出?」

「違う。家出じゃない」

「あっそ。ま、イイや。未成年か?」

「………15」



じゅ、じゅ、じゅうご〜⁉︎



18くらいかと思った。



中学生?いや、高校生か?



とりあえずヤバくね⁉︎



犯罪?