「水沢く~ん、お疲れ様~!」


「潤君すっごくカッコよかったよ~!」



水道場へと向かう潤君の周りを、キャッキャッと浮かれた女の子達が囲んでいる。



試合はあの後結局逆転することができず、0対1の惜敗に終わった。


決勝打を浴びた瞬間、帽子を目深にかぶり悔しそうに足下のピッチャーズプレートを見つめていた潤君の姿が、今でも痛いくらい鮮明に心に焼き付いている。