思い起こしてみると、潤君は私に協力するためにいつも頑張っていてくれた。



ある時は泣けると有名なきれいな景色の場所を調べて付き合ってくれたり、またある時は、感動するおススメの本や漫画を何時間もかけて本屋で選んでくれたり……。


登山で登頂した時の感動がすごいって聞いて、一緒に山に登ったこともあったな。


涙を出すために切った大量の玉ねぎを、無理して食べてくれたりもしたっけ……。



提案だけでも構わないのに、毎回自らも体を張って付き合ってくれていたことを思い出す。



途端に胸の奥がジンジンと熱くなった。


堪らなくなってギュッと目を閉じ俯く私に



「ほーら!そんな顔しないで!今度は雫が頑張ってもっと水沢君のこと応援してあげなくちゃね!」

「……うんっ……!」



明里が頭をポンポンと叩いて励ましてくれたのだった。