……まさか納豆に負けるとは……。



「猫の好物って納豆だったっけ?」と、釈然としないものの、美味しそうに食べる姿に自然と顔がほころぶ。



「可愛いなぁ……!」



夢中でかぶりつく猫の前に二人で並んでしゃがみしばしその姿に見入っていたのだが、あまりの可愛さに我慢できなくなったのか、潤君がワシャワシャと猫の頭を撫でまわし始めた。



あっ!いいなぁ!私も猫ちゃんなでなでしたいなぁ……。



触りたいとは思うものの、過去の苦い経験からなかなか手を出すことができない。


どうしたものかと思案しつつ、隣でしゃがんでいる潤君を横目で見やる。


私の目線の高さだと、ちょうど潤君の肩の高さと同じくらいだ。



……背、高いなぁ……。



ぼんやり何気なく見上げると、そこには太陽のようにキラキラと輝いた潤君の笑顔が視界いっぱいに広がっていた。