「ダチから学校の裏庭に野良猫がいるって聞いて……。その、腹が減ってるんじゃないかと思って餌でもやろうかと行ってみたんだが……」

「あ、あはは~!ね、猫かぁ!そ、そっかそっか!猫ちゃんかぁ……!…ホッ…」



……あれ?『ホッ』?



妄想と違った残念さと、告白じゃなかったんだというなぜだかわからない安堵感が胸の中に広がる。


なんだか最近、今みたいに自分では説明できないような不思議な気持ちが多い気がする。



「そ、それじゃぁ明日お詫びと言ってはなんだけど、一緒に猫ちゃんに餌をやりに行かない?」

「!……あぁ。べつにいいけど……」



そんなこんなで結局この日は翌日の約束だけを取り交わし、帰宅したのだった。