「最初は俺もわかんなかったけど、一緒にいるうちになんか似てるなって。
んで、遊園地のお化け屋敷でお前と手ぇ繋いだとき、間違いないって確信したんだ」
「あっ! あの時……!」
私もなんか懐かしいって思った時だ!
「そっか。だからあのとき私に、前T市に住んでたか?なんて聞いてきたんだ」
「まあな」
「でも、それならもっと早く本当のこと言ってくれればよかったのに」
唇をつんと尖らせて、ちょっと拗ねたように呟く私。
「うっ……。だってよー、全然覚えてないのに俺の方から言うのもなんかカッコ悪い気がしてさ……。
高校に上がる時、じいちゃん家からまたこっちに移って、それから俺お前のこと結構探したんだぜ?
でもお前は全然そんな素振りもないし。
だから俺ん家に呼んで直接ネックレス見せれば、さすがに俺のこと気付くかなぁって思ったんだけどさ……」
ネックレス! なんだ。じゃあ、あの時潤君は下心があって私を家に招いたわけじゃなかったんだ。
自分の勝手な勘違いに、どうしようもなく恥ずかしさが込み上げてくる。
「ん?どうした?」
「え?あはは……な、何でもないよ」
「?」
まだ不思議そうにしている潤君の気をそらすため、私は再び質問を本題へと戻した。