「っ！」
潤君がビクッと肩を揺らし、その歩みを止めた。
「ごめっ……ごめんなさいっ……！ 」
転んで膝をついたまま、それでも言葉を続ける。
「私、突然潤君がいなくなっちゃって、勝手に裏切られたって勘違いして潤君のこと心に仕舞い込んじゃってっ……」
私の瞳に、涙が溢れてくる。
「約束……したのにっ……。
ちゃんと潤君に……待ってるって……約束したのにっ……」
「…………」
「それなのにっ……今まで忘れててごめんなさいっ……」
もう涙で、潤君の背中が見えないよ……。
ポタリ……ポタリ……
俯いた私の瞳から、とめどなく涙が地面へと流れ落ちた。
やっぱり……許してくれるはずないよね……。
無言のままの潤君に、心が折れそうになる。
もしかしたら、もう既に私を置いてどこかへ行ってしまったのかもしれない。
悲し過ぎてギュッと目をつぶったその時……
フワッ……
「？」
不意に右の頬に、温かいものが触れた。
