「ハァッ……ハァッ……ハァッ……」



一秒でも早く学校に着きたくて、スカートの裾が跳ね上がるのも気にせず全力ダッシュで道を駆け抜ける。



この時間なら、もしかしたら裏庭にいるかも……!



登校する生徒達の間を縫うようにしてようやく学校へと辿り着いた私は、乱れる息もそのままに一路裏庭を目指した。



「ハァッ……ハァッ……」



ジュン君、いるかな……。



息を切らせ、校舎の陰からそっと裏庭を窺う。



いたっ!



ドキドキドキドキ



荒い呼吸と、激しく打ち付ける胸の鼓動が止まらない。



……もしかしたら、今更もう何を言ったところでだめなのかもしれない。



大切な約束を長い間忘れていた私の罪は、そう簡単には許されるものではないだろう。


だけど、それでもどうしてもこの気持ちをジュン君に伝えたかった。