そう付け足すと、「やっぱりね……」と呟いた。




 やっぱりね、ってことは気づいてたのか?



「まあ、この先一緒にいるんだったらこっちの方が楽だろ?」



「そうですけど……」



 「あなたは納得したんですか? 婚約のこと……」と弱々しく聞いてきた。



 う~ん……。どうなんだろう……。



 納得はしてないけど、そのうちこういう政略結婚しなくちゃいけなくなると思ってたしな。



「財閥の子どもに生まれたんだから、仕方なくない?」