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「……眩しい」


桂馬との電話の後の記憶が曖昧なままに力尽きてしまっていた私は、どうやらカーテンを完全には閉めていなかったらしい。


隙間ら漏れてくる光が顔に当たり、眩しさに目が覚めてしまった。


何時だろうかと枕元に置いていた携帯に手を伸ばす。するとそれは、誰からか連絡が来ていると知らせていた。ピカピカと点滅している。


「あっ、勝家さんからだ」


時間を確認すると、深夜2時。桂馬に電話をした後、早々に寝てしまった私が気づくはずのない時間だった。


【進展あり。明日確かめてきます】


しまった、これはリアルタイムで見ておきたい内容だったのかもしれない。


よく確認すると、桂馬と私の2人に同時に同じ内容で送ったものだったらしい。何の事かはっきりとは書かれていないけど、私たちに共通する話題は1つしかない。


勝家さんは自分が調べると言っていたから、そのことで進展があったんだろう。


「……あれ、もう一通?」


よく見ると、メッセージは1つではなかった。もう一通私だけに宛てられたものが届いていて、開いて中を確認してみたけど、何か意味を成すのかも疑わしいアルファベットの羅列が記されただけだった。


まちがったのかもしれない、一番にそう思った。けど、見れば見るほど何か意図がありそうな気がしてきて、削除することはやめて、誤って消してしまわないように保護した。


今日、桂馬にも見せてみよう。今日は桂馬が家に来てくれる約束をしているから。


それで何もなさそうだと判断したら、そのあと消せばいい。